今回の発表者は国内渉外を担当している太郎さんです!
私が選んだ勉強会のテーマは「食と科学技術」です。(SDGsの2、9、12に相当)
人間の生存に欠かせない食。今回の勉強会では、現在の様々な食の問題を学び、そうした課題の解決策として近年注目されているフードテックを紹介しました。そして最後に科学技術の発展の歴史を振り返りながら、今後の食と科学技術の適切な関わり方を話し合いました。
現在の世界の食料事情は多くの課題を抱えています。発展途上国では、人口増加や自然災害などが原因で食料不足が深刻化し、飢餓に苦しむ人々が数多く存在します。一方、先進国ではまだ食べられるにも関わらず廃棄される食品ロスが懸念され、生産や流通、販売で食の安全を揺るがす問題も話題となっています。また、社会環境や家庭環境の変化から食に関する学びも再認識されています。
こうした状況の中、近年大きく期待されているのが、フードテックです。フードテックとは、食とITを活用した技術を指し、今後のフードテック市場は世界で700兆円に上ると見積もられています。実際にITを活用して食料の生産から加工、流通、消費までのサプライチェーンを見直して食品ロスの改善に役立てたり、IoTやAIを活用したスマート農業、インターネットと家電が連携するスマートキッチンを活用したりするなど、フードテックの適用範囲が広がっています。
このように注目されている新技術ですが、科学の成立から現在までの発展を振り返った時、人類は必ずしも科学から恩恵だけを受けてきた訳ではなく、環境破壊や兵器開発による戦争と言った負の影響も被ってきました。
科学と人間の関係を見つめ直し、今後フードテックを適切に利用していくことで、現在の食料事情が大きく改善されることが期待されています。
~ディスカッションの振り返り(感想、意見等)~
話し合いでは、両国がそれぞれの国で抱える食の問題を考えました。そして、それに対してどのようなフードテックの技術が活用出来るのかを検討しました。
急激に経済成長を遂げるインドでは人口増加、気候変動、生活インフラの不足と言った様々な理由から、国民への十分な食料を確保出来ていないことが課題として挙がりました。一方、日本では食品ロスや食の安全、食育といった幅広い課題が挙がりました。
話し合いで最も注目されたフードテックは代替肉の技術でした。菜食主義者や宗教上、肉が食べられない人が比較的多いインドでも今後、植物由来の肉が普及していくのかどうかをメンバーで議論しました。また、生産コストや味の観点から日本でも受け入れられるのかどうかも話し合いました。
その他に遺伝子組み換えなどに代表する生命工学の技術を利用した食品の安全性や、日本が他の先進国に比べてフードテックの投資に乗り遅れている要因を議論したりしました。
私は今回の発表や議論を通じて、自分の専攻や研究に関わりのあるIT技術の食への応用と将来への可能性を改めて実感するようになりました。
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